何かに、取りかかろうとする。
だが、始めて数分で、気づけば、携帯に手が伸びている。
別のことを、考えている。
一つのことに、集中が、続かない。
そして、自分を、責めてしまう。
「自分は、集中力がない、ダメな人間だ」と。
「すぐ気が散って、集中できない」
──そう思って、このページを開いたかもしれない。
世の中には、集中力を鍛える方法が、あふれている。
だが、いくら鍛えようとしても、集中力は、身につかなかったはずだ。
それは、あなたの努力が足りないからでは、ない。
そもそも、集中力は、鍛えて手に入れるものではなく、邪魔を消せば、もともと戻ってくるものだからだ。
ここから、私、佐藤健一が、集中力を鍛えるのではなく、集中を妨げるものを引き算して、集中を取り戻す方法を、開示する。
集中できないのは、あなたの集中力が低いからではない
「集中できない」と悩む人は、たいてい、こう考えている。
「自分には、集中力という能力が、足りないのだ」と。
だから、集中力を、鍛えようとする。
だが、その考え方が、そもそも、間違っている。
思い出してみてほしい。
好きな本を読んでいるとき。面白い映画を見ているとき。
あなたは、誰に言われなくても、何時間も、集中できていたはずだ。
つまり、あなたに、集中力がないわけでは、ない。集中力は、もともと、あなたの中に、ある。
では、なぜ、やるべき作業には、集中できないのか。
それは、あなたの能力の問題では、ない。
集中を、邪魔するものが、まわりに、ありすぎるからだ。
集中力は、鍛えて、ゼロから作り出すものでは、ない。
邪魔さえ消えれば、もともとある集中力が、自然と、戻ってくる。
▼ 今すぐ、できる確認
□ 自分が、時間を忘れて没頭できた経験を、一つ思い出す
□ そのとき、まわりに、気を散らすものが、あったかどうかを、確かめる
没頭できたときは、邪魔が、なかったはずだ。
集中を妨げているのは、意志の弱さではなく「気が散るきっかけ」だ
では、あなたの集中を、邪魔しているものは、何か。
それは、あなたの意志の弱さでは、ない。まわりにある、気が散るきっかけだ。
たとえば、机の上に、携帯が置いてあるとする。
通知が、鳴っていなくても、その携帯が視界にあるだけで、あなたの意識は、何度も、そちらに引っぱられる。
「誰かから、連絡が来ているかもしれない」と。
これは、あなたが、だらしないからでは、ない。
人間の脳は、目に入ったものや、聞こえた音に、勝手に反応してしまう。これは、意志の力では、止められない。
つまり、集中が切れるのは、あなたが「集中しよう」と強く思わないからでは、ない。
集中しようと、どれだけ強く思っても、気が散るきっかけが、目の前にある限り、脳は、勝手に、反応してしまうのだ。
だから、やるべきことは、一つ。
意志を強く持つことではなく、気が散るきっかけを、自分のまわりから、引き算することだ。
▼ 今すぐ、できる確認
□ 今、自分のまわりを、見渡す
□ 視界の中に、気が散るきっかけ(携帯、雑多なモノ、開いた画面)が、いくつあるかを、数える
その数だけ、あなたの脳は、勝手に気を散らされている。
集中を妨げるものを引き算する、三つの方法
ここから、集中を妨げるものを減らして、集中を取り戻すために、私が実際にやっている、三つの方法を、開示する。
集中力を、根性で出す話では、ない。
気が散るきっかけを、まわりから消す、具体的な方法だ。
一、携帯を、手の届かない別の場所に置く
集中を妨げる、最大のものは、携帯だ。
だから私は、何かに集中したいとき、携帯を、別の部屋に置いてくる。
机の上や、ポケットの中など、手の届く場所にあると、人は、無意識に、触ってしまう。
だから、手を伸ばしても届かない、別の場所に、物理的に、遠ざける。
「触らないように、我慢する」のでは、ない。
そもそも、触れない場所に、置く。我慢する必要が、なくなる。
二、机の上に、今やること以外を置かない
以前、机の上の引き算について、書いた。
机の上にあるモノは、見るたびに、脳が反応してしまう、という話だ。
集中したいときは、机の上から、今やること以外を、すべて、片付ける。
資料も、本も、関係ないモノは、視界から、消す。
視界に、今やること以外が、何もない。
それだけで、脳は、目の前の一つに、集中しやすくなる。
三、「あとでやること」を紙に書き出して、頭の中から追い出す
気を散らすきっかけは、まわりだけでは、ない。
頭の中にも、ある。「あれもやらなきゃ」「これも忘れちゃいけない」という、気がかりだ。
この、頭の中の気がかりが、目の前の作業から、意識を引き離す。
だから、作業を始める前に、頭の中の「あとでやること」を、すべて、紙に書き出す。
紙に書き出すと、脳は「もう忘れても大丈夫だ」と判断して、その気がかりを、手放す。
頭の中が、静かになり、目の前のことに、集中できる。
▼ 今すぐ、できる実践
□ ① 何かに取りかかる前に、携帯を、別の部屋に置く
□ ② 机の上から、今やること以外を、すべて片付ける
□ ③ 頭の中の「あとでやること」を、紙に書き出す
集中力を鍛えるのをやめて、邪魔を引き算する
ここで、誤解を、解いておきたい。
集中を取り戻す、と聞くと、こう思うかもしれない。
「結局、強い意志で、集中力を鍛えろということか」と。
違う。まったく、逆だ。
この媒体で繰り返し伝えてきたことを、もう一度、書く。
引き算とは、根性で、能力を鍛えることでは、ない。集中を妨げる邪魔を引き算して、もともとある集中力を、取り戻すことだ。
集中できない自分を、責めて、意志を強く持とうとしても、長くは続かない。
なぜなら、気が散るきっかけが、目の前にある限り、脳は、勝手に反応し続けるからだ。
やるべきことは、自分を変えることでは、ない。自分のまわりを、変えることだ。
携帯を遠ざける。机を片付ける。頭の中を書き出す。
すべて、自分のまわりから、邪魔を引き算する作業だ。
邪魔さえ消えれば、あなたの集中力は、鍛えなくても、もともとある状態に、勝手に戻る。
集中とは、気合いで作り出すものでは、なく、邪魔を消して、取り戻すものなのだ。
▼ 今、できる問い直し
□ 「自分は集中力がないから、鍛えなければ」と思っていないかを、確かめる
□ 問題は能力ではなく、まわりに邪魔が多すぎるだけかもしれない、と考えてみる
結論:集中とは、作り出すものではない。邪魔を消して、取り戻すものだ
最後に、ひとつ、覚えておいてほしい。
あなたは、集中力がない人間では、ない。
ただ、集中を妨げるものに、囲まれているだけだ。その邪魔を引き算すれば、集中は、もともとある状態に、勝手に戻ってくる。
- 集中できないのは、能力が低いからではなく、邪魔が多いからだ
- 集中を妨げるのは、意志の弱さではなく、気が散るきっかけだ
- 集中力は、鍛えるものではなく、邪魔を消して取り戻すものだ
あなたに必要なのは、強い意志でも、特別な集中力でも、ない。
ただ、まわりから、気が散るきっかけを、一つずつ、引き算するだけだ。
──最後に、ひとつだけ、約束してほしい。
今から、何かに取りかかる前に、たった一つだけでいい。
あなたの携帯を、手の届かない、別の部屋に、置いてきてほしい。
「集中力を鍛えるのではない。集中を邪魔するものを、消すだけだ」
そう、心の中でつぶやきながら、携帯を、遠ざけてほしい。
携帯を別の部屋に置いた、その一つの引き算が、集中できないと自分を責め続けてきたあなたに、もともとあった集中を、取り戻させてくれる。
集中できない自分を、責め続ける時代は、もう、終わりだ。


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