1. 「知らなきゃ」と情報を集めるほど、あなたの頭は、重くなる
朝、目が覚めて、まず、携帯を、手に取る。
寝る前も、布団の中で、画面を、見続ける。
知らせを追い、誰かの投稿を眺め、役に立ちそうな記事を、保存する。
気になる出来事を、次から次へと、調べていく。
たくさんの情報に、触れている。
それなのに、頭は、すっきりするどころか、なぜか、重い。
むしろ、知れば知るほど、疲れて、落ち着かなくなっていく。
ここで、情報というものの、本当の性質を、はっきりさせておきたい。
情報は、集めるほど、賢くなるものでは、ない。浴びるほど、脳を疲れさせるものだ。
私たちは、「知らないより、知っておくほうがいい」と、思い込んでいる。
だから、少しでも気になることがあれば、調べ、保存し、頭の中に、ため込んでいく。
だが、脳は、入ってきた情報を、一つひとつ、処理しなければならない。
情報が増えるほど、その処理に追われて、脳は、休む時間を、失っていく。
頭が重いのは、知識が足りないからでは、なく、情報を、入れすぎているからだ。
▼ 今すぐ、できる確認
□ 今日、自分が情報に触れていた時間が、どれくらいか、思い返す
□ そのあと、頭がすっきりしたか、それとも、重くなったかを、確かめる
たいていは、浴びた後のほうが、頭は重くなっている。
2. 浴びた情報のほとんどは、あなたの人生を、一ミリも動かさない
ここで、少し、冷静に、考えてみてほしい。
あなたが、昨日一日で、触れた情報を、思い出してほしい。
たくさんの知らせ、たくさんの投稿、たくさんの記事。
そのうち、実際に、あなたの行動を、変えたものは、いくつ、あっただろうか。
おそらく、ほとんど、ないはずだ。
私たちが一日に浴びる膨大な情報のうち、実際に人生の役に立つものは、ごくわずかしかない。
残りの大半は、ただ、脳に負荷をかけて、通り過ぎていくだけだ。
それどころか、悪い知らせは、あなたの不安を、あおる。
他人の華やかな投稿は、あなたを、焦らせる。
つまり、浴びた情報の大半は、あなたの役に立たないどころか、不安や焦りを残して、心を、かき乱していく。
それでも、情報を手放せないのは、「知っておくべきだ」という気持ちが、あるからだ。
だが、その「知っておくべき」という思い込みこそが、行動を一ミリも変えない、不要な情報まで、抱え込ませている。
▼ 今すぐ、できる問い直し
□ 昨日触れた情報のうち、今日の行動を変えたものを、思い出そうとする
□ ほとんど思い出せないなら、その情報は、何のために浴びたのかを、考える
3. 佐藤健一が、情報を引き算するための、三つの作法
ここから、私、佐藤健一が、情報を浴びすぎないために、実際にやっていることを、開示する。
世の中の動きを、すべて、断つ話では、ない。
脳を疲れさせる、不要な情報を、入口で減らすための、具体的な作法だ。
一、情報を入れる時間を、自分で区切る
情報を浴びすぎる最大の原因は、だらだらと、際限なく、見続けてしまうことだ。
だから私は、情報に触れる時間を、自分で、区切る。
「知らせを見るのは、朝と夕方の、二回だけ」と決める。
それ以外の時間は、見ない。
時間を区切るだけで、一日中、情報に追われ続ける状態から、抜け出せる。
二、不安をあおるだけの情報源から、距離を置く
情報源の中には、見るたびに、不安や、嫌な気持ちに、させるものがある。
暗い知らせばかりを流すもの。他人と比べて、焦らせるもの。
こうした、不安をあおるだけの情報源からは、思いきって、距離を置く。
見るのをやめる。表示されないようにする。
それだけで、心をかき乱す情報が、大きく減る。
三、「これは、自分の行動を変えるか」で、受け取る情報を選ぶ
何か情報に触れたとき、私は、こう問う。
「この情報は、自分の行動を、何か変えるか? それとも、ただ、知って終わるだけか?」
自分の行動を、良い方向に変える情報なら、受け取る価値が、ある。
だが、ただ知って終わるだけの情報は、脳を疲れさせるだけだ。受け取らなくて、いい。
この問いで、本当に必要な情報だけを、選び取る。
▼ 今日、できる実践
□ ① 情報に触れる時間を「一日に何回まで」と、自分で区切る
□ ② 不安をあおるだけの情報源から、距離を置く
□ ③ 「これは、自分の行動を変えるか」で、受け取る情報を選ぶ
4. 情報を引き算することは、世の中に無関心になることではない。本当に必要な情報を、際立たせることだ
ここで、誤解を、解いておきたい。
情報を引き算する、と聞くと、こう思うかもしれない。
「世の中の動きから、目を背けて、何も知らない、無知な人間になれ、ということか」と。
違う。まったく、逆だ。
この媒体で繰り返し伝えてきたことを、もう一度、書く。
引き算とは、すべてを、断つことでは、ない。情報を引き算するとは、本当に必要な情報を際立たせるために、脳を疲れさせる不要な情報を、減らすことだ。
本当に、あなたに必要な情報。
あなたの行動を、良い方向に導く情報。これは、手放してはいけない。むしろ、しっかり受け取るべきだ。
引き算するのは、そこではない。
削るのは、行動を一ミリも変えず、ただ脳を疲れさせ、不安をあおるだけの、大量の雑音のほうだ。
必要な情報は、残す。疲れさせる雑音は、減らす。
この二つを、はっきり、分ける。
雑音を減らすからこそ、その中に埋もれていた、本当に必要な情報が、はっきりと、際立って見えるようになる。
▼ 今、できる問い直し
□ 自分が浴びている情報を「本当に必要なもの」と「ただの雑音」に、分ける
□ 雑音のほうだけを、減らせないかを、考える
5. 結論:頭の中に空いた余白こそが、本当に考えるべきことのための場所になる
最後に、ひとつ、覚えておいてほしい。
情報を引き算して、頭の中に空いた余白は、ただの、空っぽでは、ない。
その余白こそが、あなたが、本当に考えるべきことのための、場所になる。
- 情報は、集めるほど賢くなるものではなく、浴びるほど脳を疲れさせるものだ
- 浴びた情報の大半は、行動を変えず、不安をあおって通り過ぎるだけだ
- 引き算するのは必要な情報ではなく、脳を疲れさせる雑音だ
脳が、大量の情報の処理に追われている限り、本当に大切なことを、じっくり考える余裕は、生まれない。
不要な情報を引き算して、はじめて、頭の中に、考えるための余白が、生まれる。
──最後に、ひとつだけ、約束してほしい。
今夜、寝る前に、いつも携帯で情報を浴びている、その時間を、一つだけ、減らしてみてほしい。
そして、その空いた時間を、何も入れずに、ただ、ぼんやりと、過ごしてほしい。
「すべてを知る必要はない。本当に必要なことだけ、知ればいい」
そう、心の中でつぶやいて、情報を入れる手を、止めてほしい。
情報を入れるのをやめて空いた、その静かな時間が、知らなきゃと追われ続けて重くなっていたあなたの頭に、ようやく、考えるための余白を、取り戻させてくれる。
「知らなきゃ」と情報を浴び続けて、頭が休まらない時代は、もう、終わりだ。


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