誰かに言われた、何気ない一言が、頭から、離れない。
些細なことが、気になって、夜、なかなか、眠れない。
本当は、どうでもいいことだと、わかっている。
それなのに、あれこれ、考えすぎてしまう。
そして、気づけば、心が、疲れ果てている。
「いろいろなことを、気にしすぎて、疲れてしまう」
──そう思って、このページを開いたかもしれない。
世の中には、気にしないための方法が、あふれている。
だが、「気にするな」「考えすぎるな」と言われても、できなかったはずだ。
それは、あなたが、繊細すぎるからでは、ない。
気にしすぎて疲れる本当の原因は、気にする対象を、選んでいないことだからだ。
ここから、私、佐藤健一が、気にするのをやめるのではなく、気にする対象を引き算して、心を軽くする方法を、開示する。
気にしすぎて疲れるのは、あなたが繊細すぎるからではない
気にしすぎる自分を、多くの人は、こう責める。
「自分は、神経質で、繊細すぎる。気が小さいんだ」と。
だが、まず、知っておいてほしい。
細かいことに気がつくのは、本来、優れた力だ。短所では、ない。
人の気持ちの変化に気づける。小さな問題に、早く気づける。
それは、まわりをよく見て、よく感じ取れる、あなたの長所だ。
問題は、気がつくこと、そのものでは、ない。気がついたことすべてを、見境なく、気にしてしまうことだ。
気がつく力が高い人は、たくさんのことに、気づく。
その、気づいたことすべてを、一つ残らず気にしていたら、心は、いくつあっても、足りない。
つまり、あなたが疲れるのは、繊細だからでは、なく、気づいたことを、何でもかんでも気にしているからだ。
だから、やるべきことは、気がつく力をなくすことではなく、気にする対象のほうを、引き算することだ。
▼ 今すぐ、できる確認
□ 今日一日で、自分が気にして、心を使ったことを、思い出す
□ その中に「気にしても、どうにもならなかったこと」が、いくつあったかを、確かめる
気にしても変わらないことに、心を使っていたはずだ。
あなたは「気にしても変えられないこと」まで、気にしている
気にすることには、実は、二つの種類が、ある。
一つは、自分が動けば、変えられること。
もう一つは、自分が動いても、変えられないことだ。
気にしすぎる人は、この二つを、分けていない。
そして、気にしても、どうにもならないことまで、必死に、気にしてしまう。
たとえば、こういうものだ。
- もう終わってしまった、過去の出来事
- 相手が、心の中で、どう思っているか
- まだ起きてもいない、未来のこと
これらは、あなたが、どれだけ気にしても、変わらない。
過去は、変えられない。他人の気持ちは、操れない。未来は、まだ来ていない。
変えられないことを気にするのは、答えのない問題を、ずっと考え続けるようなものだ。
いくら時間と心を注いでも、答えは出ず、ただ、疲れだけが、たまっていく。
あなたの心を疲れさせているのは、この、変えられないことへの、終わりのない気がかりだ。
▼ 今すぐ、できる問い直し
□ 今、気になっていることを、一つ思い浮かべる
□ それが「自分が動けば変えられること」か「動いても変えられないこと」かを、確かめる
変えられないことなら、気にしても、答えは出ない。
気にしすぎを引き算する、三つの方法
ここから、気にする対象を引き算して、心を軽くするために、私が実際にやっている、三つの方法を、開示する。
気がつく力を、鈍らせる話では、ない。
気にしても無駄なことを、手放すための、具体的な方法だ。
一、気になったら「これは、自分が動けば変えられるか」で仕分ける
何かが気になったとき、私は、まず、こう、仕分ける。
「これは、自分が動けば、変えられることか? それとも、動いても、変えられないことか?」
変えられることなら、気にする代わりに、変えるための行動を、する。
変えられないことなら、気にしても無駄だと、はっきりさせる。
この仕分けだけで、気にすべきことと、手放すべきことが、見えてくる。
二、変えられないことは「考えても無駄」と、手放す練習をする
変えられないことだと、わかっても、すぐには、気になるのを、やめられない。
だから、手放すのも、練習だと考える。
気になりはじめたら、「これは、考えても変わらない」と、自分に、言い聞かせる。
一度で、消えなくていい。気になるたびに、何度も、そう、繰り返す。
繰り返すうちに、変えられないことを、手放すのが、だんだん、うまくなる。
三、気にする時間を、自分で区切る
気にしすぎる人は、一日中、だらだらと、同じことを気にし続けてしまう。
だから、気にする時間を、自分で、区切る。
「この件で悩むのは、ここまで」と、終わりを、決める。
あるいは、「気にするのは、夜の十分だけ」と、時間を、区切ってしまう。
ずっと気にし続けるのをやめて、区切りをつけるだけで、心の負担は、大きく減る。
▼ 今日、できる実践
□ ① 気になったら「自分が動けば変えられるか」で、仕分ける
□ ② 変えられないことは「考えても無駄」と、手放す練習をする
□ ③ 気にする時間を「ここまで」と、自分で区切る
気にするのをやめることは、無神経になることではない。気にする対象を、選ぶことだ
ここで、誤解を、解いておきたい。
気にしすぎを引き算する、と聞くと、こう思うかもしれない。
「何も気にしない、無神経で、鈍感な人間に、なれということか」と。
違う。まったく、逆だ。
この媒体で繰り返し伝えてきたことを、もう一度、書く。
引き算とは、心を、鈍らせることでは、ない。気にしすぎを引き算するとは、気がつく優しさを保ったまま、気にしても変えられないことを気にする時間を、減らすことだ。
細かいことに気がつける、あなたの繊細さ。
人の気持ちを、感じ取れる、あなたの優しさ。これは、あなたの長所だ。手放してはいけない。
引き算するのは、そこではない。
削るのは、気にしても、どうにもならないことに、心をすり減らす、その時間だ。
気がつく力は、残す。変えられないことへの気がかりは、手放す。
この二つを、はっきり、分ける。
無駄な気がかりを引き算するからこそ、あなたの繊細さを、本当に大切なことのために、使えるようになる。
▼ 今、できる問い直し
□ 自分の「気にすること」を、長所として働く部分と、ただ消耗する部分に、分ける
□ ただ消耗するほうだけを、手放せないかを、考える
結論:気にすべきは、自分が変えられることだけでいい
最後に、ひとつ、覚えておいてほしい。
あなたが気にしすぎて疲れるのは、繊細だからでは、ない。
気にしても変えられないことまで、気にしているからだ。あなたが気にすべきなのは、自分が変えられることだけでいい。
- 気にしすぎて疲れるのは、繊細さではなく、対象を選んでいないからだ
- 気にしても変えられないことを気にするのは、答えのない問題を考え続けることだ
- 気にすべきは、自分が動けば変えられることだけでいい
あなたに必要なのは、鈍感になることでも、繊細さを捨てることでも、ない。
ただ、気にする対象を、自分が変えられることだけに、絞ることだ。
──最後に、ひとつだけ、約束してほしい。
今、頭から離れず、気になっていることを、一つだけ、思い浮かべてほしい。
そして、それに対して、こう、問うてほしい。
「これは、自分が動けば変えられることか。それとも、気にしても変わらないことか」
そう問うて、変えられないことなら、そっと、手放してほしい。
気にしても変わらないことを一つ手放せたその瞬間が、何でもかんでも気にして疲れ果てていたあなたの心に、ようやく、余白を取り戻させてくれる。
気にしても変えられないことに、心をすり減らし続ける時代は、もう、終わりだ。


コメント